日本では年間約3000人が子宮頸がんで亡くなっています。
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルスというウイルスの感染が原因でおこる病気ということがわかっています。
ウイルスが原因ですので、ワクチンの接種をすることでヒトパピローマウイルスに対応した抗体を体の中で作り、感染を予防することができます。
結果、子宮頸がんの予防に役立ちます。
子宮頸がんワクチンは平成25年4月から定期接種の予防接種となりましたが、副反応等の報告により同年6月以降「積極的接種勧奨の差し控え」（簡単にいうと、「接種を積極的にお勧めしますって言わないです」っていう感じ）の措置が続いていました。
が、令和3年11月にその措置が終了となりました。
副反応等の心配が言われていましたが、「接種の有効性」が「副反応のリスク」を明らかに上回ると認められたからです。
さて、現在は小学校6年生から高校1年生までは無料で接種できるのですが、この「接種を積極的にお勧めされなかった」長い期間中に接種の無料期間があった現在16歳から27歳まで（H9年4月2日生まれ～H19年4/1生まれ）の方の無料接種期間を伸ばそうという制度があります。
HPVワクチンキャッチアップ接種
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/kenkozoshin/health/yobo/hpvcatchup.html
↑浜松市HP
R5年4月からは、9価ワクチン（９種類のヒトパピローマウイルスの感染を防ぐワクチン。それまでは2種類、4種類のワクチンのどちらかだった。）も無料の適応になっていますので、接種したい、子宮頸がんのリスクを減らしたい、という方にはぜひおすすめしたいです。
この記事を見ていただいた職場の健康づくり担当者様。
職場の20代後半までの従業員様に、ぜひご周知お願いいたします。
コロナの予防接種もそうでしたが、「接種する」、「接種しない」はご本人の決定です。
ただ、いろいろな情報を知らずに無料期間を終えてしまい、接種を逃したがために予防できる子宮頸がんで大切な人財が命を落としたり、入院が必要になったりするのは、職場としても残念だと思います。
インターネットで検索しますと、９価ワクチンは自費で1回25,000円程度かかります。
3回の接種が必要ですので、合計75,000円。
打ちたい方は無料で受けれるといいですね。
なお、このキャッチアップ制度は来年3月末までとなっております。
3回接種するのには、半年かかりますので、遅くとも今年9月からスタートしなければ3回無料で接種できません！
職場の皆様に周知していただき、従業員やそのご家族の健康を守っていただけたら嬉しいです。
保健師 渡邊